日本海で水揚げされるズワイガニは、同じ種類のカニでありながら、水揚げされる地域によって異なるブランド名と特徴を持っています。たとえば、山形県では「芳ガニ(よしがに)」、石川県では「加能ガニ(かのうがに)」、福井県では「越前ガニ」、そして山陰地方では「松葉ガニ」と呼ばれています。それぞれのブランドは、地域ごとの厳格な品質基準や漁獲方法に基づいており、各地で特有の味や風味が楽しめます。
特に松葉ガニは、水揚げされる地域や港ごとにさらに細かく分類され、「間人ガニ(たいざがに)」「津居山ガニ」「柴山ガニ」などの名前が付けられています。これらのブランド名は、カニの品質や漁師の技術、さらには漁港ごとのこだわりを表しており、各地の消費者や食通たちから高く評価されています。
その中でも、越前ガニは日本最古のブランドズワイガニとして知られ、その歴史と伝統、品質において他のブランド蟹と一線を画しています。福井県で水揚げされた本ズワイガニだけに与えられる黄色のタグは、日本で初めてカニに付けられたブランド認証タグであり、そのブランド力は長年にわたり全国的に高い評価を受けています。